歯周病での定期的受診の大切さ

歯周病は

(1)細菌による「感染症」 
(2)生活習慣に由来する「生活習慣病」

の二面性を持っています。


20歳代後半から30歳代にかけて、80%の方が歯周病になってきます。
しかし歯ぐきに炎症が生じても、自覚症状はほとんどありません。

歯科医院に受診して歯周病の検査をすると、多くの方は
「歯ぐきが腫れているとも感じなかったし、歯周病になっているとは思わなかった」
という方がほとんどです。


この時期には、ハミガキのときに時々出血するけれども、
痛くも腫れた感じもしないし、出血しないときもあるし
大丈夫だろうと考えがちです。

また、口臭を指摘されて受診される方もいらっしゃいます。


しかし、歯周炎にならないうちに、または軽度なうちに治療し、
定期的な受診により、進行を食い止めていくことがとても大切なのです。



悪くなってから受診すると、条件が悪くなります。
歯を支えている骨が徐々に溶けていくために、
歯がぐらぐらしたり、歯がだんだん動いて来ることもあります。

特に奥歯では、歯の根が複雑な形をしているためにさらに治りにくくなってきます。



歯ぐきの変化を把握するために、

・お口の写真
・X線写真
・歯ぐきの診査
・ハミガキ
・その他歯周炎に関連する要因

を探っていきます。
よって定期的な状態の把握、管理がとても重要になります。



歯周炎は特殊な場合を除いて、ならないうちから、
そして悪くならないうちからきちんと予防すれば進行を防ぐことのできる疾患です。

歯周炎の進行を予防するために、担当歯科衛生士の役割が重要です。


歯科医師、担当歯科衛生士と患者さんとで、
お口の状態を把握し、定期的に受診されることで
歯周炎の進行予防に努めることが大切です。